遠藤誠建築設計事務所 MAKOTO ENDO ARCHITECTS

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MAKOTO ENDO
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太子堂J邸 -路地裏に建つ雨宿りの家- <前のページ 次のページ>

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-路地裏に建つ雨宿りの家-

薪ストーブを中心に螺旋状にステップアップ

雨宿りができる直角三角形の突出したボリューム

ダイニングからキッチンを望む

吹抜に対してオープンな2階洗面室

両面がガラス開口の薪ストーブ

南東側から見た夜景全景

最初に建て主にヒアリングした際、「雨宿りができるといいね」とおっしゃったことが印象深く、まずはこの感覚を大切に設計していきたいと思いました。ご主人は外国籍の方ですが、(でも日本語はペラペラで、良かった…)しばらく京都に住まわれていたこともあり、このような感性をお持ちになったのかもしれません。
外観的には路地側の浮いた直角三角形のボリュームが特徴で、これが長い玄関ポーチ(=雨宿りできる場所)にもなっています。内部は限られたスペースを開放的にするため間仕切りは最小限に、かつ個々の領域を明確にするため薪ストーブを中止に螺旋状にスキップアップしていく構成です。また、内部建具は全て引戸で、可動間仕切りやスクリーンで仕切る部屋もありますので、全て開け放てばワンルームとも言える空間になっています。
緑の眺望もこの住まいの重要なポイントです。南側中央の中庭は内部のいたる所から、北西側凸部の坪庭は茶室にもなる和室の地窓から、北側隣戸の高木は借景として2階の洗面室やトイレから、常にそれぞれの趣きの緑の景観を楽しむことができます。そして、中庭東側の壁の一部を斜めのルーバーとしたのは、道行く人に雨宿りしながらこの庭を愛でていただけたらと思い計画したものです。
 


 
計画概要
所在地 東京都世田谷区太子堂
主要用途 個人住宅
家族構成 夫婦+子1人
設計 建築 遠藤誠建築設計事務所
     (担当 遠藤誠 松田文男)
   構造 野村基建築構造設計
施工 カオル工務店> 
キッチン モービリティーボ>
撮影 澤崎信孝>
敷地面積 99㎡(30坪)
建築面積 55㎡(17坪)
延床面積 94㎡(29坪)
構造 木造軸組構法
階数 地上2階
設計期間 2017.10~2018.03
施工期間 2018.04~2018.09
 
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