遠藤誠建築設計事務所 MAKOTO ENDO ARCHITECTS

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ARCHITECTS

さよならカマキン <前のページ 次のページ>

神奈川県立近代美術館 池前のピロティ

神奈川県立近代美術館 池越しに望む

神奈川県立近代美術館 イサムノグチ彫刻のある中庭

神奈川県立近代美術館 階段から見下ろす

神奈川県立近代美術館 2階カフェテラス

2016年1月20日

神奈川県立近代美術館 鎌倉館> 1951 坂倉準三建築研究所】
実は私が建築を志したのは、高校時代にこの美術館、具体的には池前のピロティを体感した時が始まりです。それから何度もここには訪れていますが、これが最後になるかもしれないと思うと感慨に浸ってしまいます。この日も冬晴れの午後、低い太陽高度から差し込む光が水面に反射し、軒天を奥の方まで美しく照らしていました。

大学院卒業後、私はこの美術館を設計した坂倉建築研究所>(カマキン竣工当時は坂倉準三建築研究所)に入所しました。そう聞くとこの事務所で働くことを目指して建築の勉強をしてきたように思われるかもしれませんが、実際は就職指導の際、研究室の故近江栄先生に「遠藤は坂倉が合うんじゃないか?」とアドバイスいだいたのがその理由。でもだからこそ逆に、坂倉建築研究所と自分が目指すべき方向性が近いことに確信が持てましたし、この設計事務所やこの美術館には色々な意味での縁を深く感じています。そして独立する際に事務所のデザインポリシーとして絞り出した言葉「そこに在るべくして在るような建築」も、多分この美術館からの影響が色濃くあるのではないかと、今になって思います。

カマキン!長い間ありがとうございました。これからも私は建築道に精進します。
 
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